小児科・アレルギー科・内科
医療法人美光会 吉原医院

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Q&A

日々外来で診療する機会の多い疾患の中で、多い質問をまとめてみました。ご参考にしてください。

発熱

Q1. 高熱の時は重い病気なのですか?

A1. 熱の高さと病気の重さは関係ありません。高熱でつらそうに見えても、他に症状のない時はたいした病気ではないことがほとんどです。

熱が高くても元気があって食欲もある時は一晩様子をみても大丈夫です。夜は高熱でも朝になると下がることがよくあります。


Q2. 熱はすぐ下げたほうがよいのですか?

A2. 発熱の原因で多いウイルスは熱に弱くて、人間の体は病原体の侵入にともなって高熱を出すことにより、免疫の力を発揮させて細菌やウイルスと戦います。無理に解熱させることは、生体の防御機能を乱すことになるので、すぐ熱を下げることが必ずしも好ましいことではない面があります。


Q3. 解熱剤はどのように使うのですか?

A3. 38.5℃以上あって、食欲がなく頭痛などがあってつらそうな時、眠れない時などに、5~6時間以上の間隔をあけて1日2回までを目安に使います。小児は、主に「アセトアミノフェン」を用います。

主治医の指示に従って指示された量で使いましょう。解熱剤は決して病気の原因を治す薬ではありません。


Q4. 解熱剤を1~2回使っても熱が下がらない。どうしたらよいのでしょうか?

A4. 多くの場合、熱は2~3日は続くものです。「解熱剤」がきかない時は病気の熱の出る勢いが解熱剤の効果より強い時です。安静にして、かかりつけ医の指示どおり治療を続けていけば大丈夫です。


Q5. どんなときに救急外来を受診した方がいいですか?

A5.

  • 生後3ヶ月未満の赤ちゃんに38℃以上の熱があるとき
  • 水分を受けつけない、おしっこが半日くらい出ないなどの脱水症状があるとき
  • 嘔吐や下痢をくりかえし、ぐったりしているとき
  • はじめてけいれんを起こしたとき
  • 顔色が悪く、あやしても笑わないとき
  • 眠ってばかりいる(呼びかけてもすぐに眠ってしまう)とき
  • 遊ぼうとしないで、ごろごろしているとき
  • 激しく泣き、あやしても泣き止まないでぐずっているとき
  • 夜も眠らず機嫌が悪いとき
  • 呼吸の様子がおかしい(不規則、胸がペコペコくぼむ、鼻の穴がヒクヒクする)とき

けいれん(ひきつけ)

Q1. 熱性けいれんのときの対処方は?

A1. 単純性熱性けいれん(1~4才での初発、発作20分以内、他に原因がない)の場合、発作時静かに見守ってください。

初発時は医師の診療を受け、以後は発熱時に発作予防にジアゼパム坐薬を使用します。

複雑型の場合は検査が必要となります。(発作の時間や回数が多い、意識の回復が遅いなど)


Q2. 急に熱が出て、手足や体がブルブルふるえていますが、意識ははっきりしています。これはけいれんでしょうか?すぐに救急外来を受診したほうがよいでしょうか?

A2. 寒気でふるえているだけで、けいれんではありませんので、急いで受診する必要はありません。あたたかくして様子をみましょう。


Q3. どんなときに救急外来を受診した方がいいですか?

A3.

  • はじめてけいれんを起こしたとき
  • けいれんが5分以上続いた
  • けいれんのあと、1時間以上たっても反応がない(=意識がもどらない)
  • けいれんのあとに繰り返して吐く
  • けいれんのあとで意識が戻らないうちに、またけいれんが起こった
  • 半日に2回以上けいれんが起こった

気管支喘息(きかんしぜんそく)

Q1. 喘息発作はなぜ起こるのですか?

A1. 気管支の内側にダニ、ほこり、カビ、花粉、動物や鳥の毛や排泄物などに対してアレルギー反応(=過敏反応)が起こってはれてしまい、呼吸の通り道がせまくなるからです。さらに、せまくなった部分に痰ができたりして喘息の発作となります。


Q2. どんな時に救急外来を受診した方がいいですか?

A2.

  • 自宅での飲水、深呼吸、服薬、吸入でもゼーゼーやヒューヒューがよくならないとき
  • 呼吸困難の徴候(下記参照)があるとき
  • 顔やくちびるの色が青い時(チアノーゼ=酸素があまり吸えなくなっていることを示しています)→至急、受診が必要
  • あえいでいて呼吸が苦しそうで顔色が悪いのに、ゼーゼー、ヒューヒューがほとんど、あるいは全く聞こえない(気管支の中がせまくなりすぎて呼吸がほどんどできなくなっている状態で、きわめて重症の発作であることを示しています)→至急、受診が必要


※呼吸困難の徴候

  • 呼吸がはやい(多呼吸)
  • 走った後のように肩で息をする(肩呼吸)
  • 息を吸うときに胸がふくらまず、かえって肋骨の間や下、鎖骨の上などの下がくぼむ(陥没呼吸)
  • 息を吸うときに胸がくぼみ、お腹だけがふくらむ(シーソー呼吸)
  • 鼻の穴がヒクヒクする(鼻翼呼吸)
  • 苦しくて横になれない(起座呼吸)
  • 咳き込んでとまらない

下痢(げり)・嘔吐(おうと)

Q1. 下痢、嘔吐のときどのような食べ物を与えたらよいですか?

A1. 嘔吐がおさまってから、まずは水分を与えてください。

お茶のうすいものやスポーツ飲料をうすめたものを最初は少量より回数を増やして与えてください。

下痢の回数も減ってきたら、少しずつ固形物を与えてください。(まずはおかゆから)

ミルクの場合もうすめて1回の量は普段の1/3~1/2で回数を増やして与えてください。


Q2. 脱水症状(水分不足)は、どんな特徴で分かるのですか?

A2. 唇や舌が乾いている、顔色が悪い、皮膚の張りがない、眼球が落ちくぼんで目つきがトロンとしている、尿が半日以上出ない、量が少なく色が濃い、泣いても涙がでないなどです。このような時は必ず病院を受診してください。